和風、洋風という様式上の転化を超えたものとして考えられる理由の一つに、今の住宅では規模の制約が厳しくなったこともあり、そんなに広い間口、つまり3.6m幅の玄関が取れなくなったことがあげられます。
今の住宅の多くの玄関は、4枚建て引き分けでは間口が足りず、2枚建て引き違いでは玄関の隅っこから出切りする形になり、なんとも格好がつかない。まして狭い間口の片側に下駄箱が取り付けられると、建具に残される幅はさらに減って、引き戸がつけられません。
それで、自然にドア形式が多くなったのです。
ドアが好まれるようになったのは別の理由もあります。引き戸には敷居がつきもので、それが玄関の土間床を洗う水をせき止め掃除がしにくい。
また、敷居にゴミがたまったり詰まったりで戸の滑りが悪くなるという問題が生じたのです。
欧米のドアと日本のドア
このような事情で、今では和風、洋風を問わず、ドア形式の玄関が増えてきたのです。
ただ、日本の住宅のドア、特に玄関ドアのあり方は、欧米とかなり違っています。
というのは、日本の玄関ドアは大抵外に開くのに対し、欧米では例外なくといっていいほど内側に開くのです。
このことは映画を見ているとよくわかります。
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